学生のタイプによって響くポイントは違う
面接では、事前に用意した項目について聞くことも大切ですが、学生のことをきちんと理解するには、その場で相手のタイプを見極めながら会話をすることも大切です。
例えば、
- 「自己成長していきたい」タイプには、「新しいチャレンジできる環境」について
- 「楽しい仕事に没頭したい」タイプには、「一つのことを追求できる環境」について
- 「新しい価値を生み出したい」タイプには、「過去の事業立ち上げ」について
学生のタイプが分かると、それぞれ懸念ポイントとなるところも浮き上がってきます。
- のタイプは「受け身になっていないか」
- のタイプは「マネジメントの志向はないのか」
- のタイプは「実務を実直に行えるのか」
上記のように、学生のタイプが分かるとどのような質問が適切か、どのような懸念点が考えられるのか見えてきます。
学生のタイプ別に合う面接官をうまくアサインする
面接において、学生に響く会話を心掛け選ばれる企業になることが大切です。学生のタイプが分かったら、似た志向性の人を面接官にするとより効果的です。仕事は色々な側面を持っています。学生時代の経験の中で成し遂げたものに対し、どのような役割を担っていたのか、どのようなポイントでワクワクしたのかなど聞くと学生の仕事に対する興味のポイントも見えてきます。学生が仕事のどのようなところに興味を持っているか見極めていきます。
個人の志向性は、自己主張が強いかどうかと感情が表に出やすいかどうかの二軸でみて、4つに分けて考えると分かりやすくなります。
- 支配されるのを嫌い、自分の言葉で自己主張ができるタイプ
- 言葉数は少なく自己主張の強さは感じさせない計画性があるタイプ
- 自分の感情を表現し、みんなで盛り上がっていきたいタイプ
- みんなのためなら頑張れる、協調性があるタイプ
学生がこれら4つのタイプのどれなのかを捉え、同じタイプの人を面接官にアサインし、学生に魅力付けしましょう。
面接は点で聞くのではなく、点と点を繋げて線にする
新卒採用では、多くの企業が3~4回の面接を行っています。各選考フローにおいて面接官が見極めるポイントの目的を設定することで、学生の中で自社で働くイメージがしやすくなります。
【一次面接】見極めるポイント:コミュニケーション力、責任感
■訴求ポイント:『会社概要、仕事内容』・・・どのような事業をしているのか、どのような部署がありどのような仕事をしている社員がいるのかなど
【二次面接】見極めるポイント:コミュニケーション力、達成意欲
■訴求ポイント:『価値ある仕事』・・・学生の志向性に合う仕事について自社内での価値など
【三次面接】見極めるポイント:ビジョン創出力、発想力
■訴求ポイント:『提携話、未来を変えた話』・・・これまでの企業発展のための業務提携や新規事業での変化など自社内における変革期の事例など
【最終面接】
■訴求ポイント:『学生のビジョンと一致する部分』
このように、面接官は各選考フローで学生の何を見極めるか考えてから面接に臨みましょう。そうすることで、選考が進むごとに学生の中にストーリーが出来上がり、最終面接までに働き方もイメージしやすくなります。
学生の持つイメージとギャップを埋めていく
面接で、社会人のイメージや働き方に対する考え方を聞き、学生の持つイメージと現実のギャップを埋めていきます。
イメージがそもそもない学生には、社会人の一日のスケジュールなどを例に学生との違いや社内の雰囲気などを伝えていく。ドラマのように華やかなイメージを持っている学生には、現実の厳しさを伝え、その乗り越え方やどのようなところに楽しさ、やりがいがあるかを伝えます。
マスコミが取り上げているような過酷なイメージの学生には、学生が持っているイメージをすべて聞き、その一つ一つに対しギャップを埋めていきます。
学生のタイプに合わせた対応で、働く姿がイメージできる面接を
社会人経験のない学生にとって、未知のことを想像するのは簡単なことではありません。学生のタイプに合う面接官が対応することで、企業への信頼感が増し選ばれる企業になります。
また、選考フローを進むにつれ具体的な働く姿をイメージできるようにすることが、内定辞退はもちろん、入社後の離職率を下げることにもつながります。学生に良い印象を持ってもらい、「この会社で働きたい」と思ってもらえる面接をしていきましょう。
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