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届くキャッチコピーの作り方。

採用

インターネットでのエントリーや資料請求が主となっている今、学生はキーワードを入力すれば一度に多くの企業を知ることができます。メーカーや金融等、業界の主たる企業をまとめたサイトも存在するので、そこから一括エントリーすることもできます。

ただ、目に触れる機会は多くなった半面、一度に多くの情報が入ってくるため1つ1つをしっかり見ることができなくなった、というのも事実です。採用ホームページをいくら作りこんでも、エントリー時点での学生はよほど志望度が高い企業でない限りサイトのザッピング状態ですので、あまり理解しているとは言えません。

では一部上場企業から外資、中小企業まで世の中には多くの企業がある中で、学生に知ってもらい、「応募したい」と思ってもらうためにはどうしたらいいのでしょうか?

ここでは、「目に触れる→エントリーする→面接に来てもらう」と行動を起こしてもらうためにも重要な、「採用活動で学生の目に留まるようなキャッチコピーをつくるポイント」について紹介していきたいと思います。

キャッチコピーは、「相手の興味を喚起する」ために重要な役割を果たします。これは消費者向けの商品やサービスだけでなく、自社の採用サイトや求人広告においてもその役割は同じです。

初見で見た人の心をつかみ「もっと知りたい」と思ってもらうこと、そしてホームページの詳細や会社説明会に足を運んでもらうこと、それこそが採用活動でのキャッチコピーの重要な役割なのです。

また、キャッチコピーは、「我が社の特徴は○○です」ということを端的に、わかりやすく表す言葉です。それが心に響くものであれば、企業に対するよいイメージを強固なものにし、他社と差別化することができます。そう考えると採用キャッチコピーは企業イメージを作る、ブランディング的な要素も担っているのです。

キャッチコピーはどうやって作ればいいの?

では、自社の採用サイトや求人募集で使うキャッチコピーを考えるときのポイントを説明していきます。自社で採用サイトのキャッチコピーを考えなければいけないときは、こんな視点を持って考えてみるとよいでしょう。

1.ターゲット層の「明確な1人」へむけたメッセージをつくる

キャッチコピーは、それを見る人への「メッセージ」です。

どんな人に響いてほしいか?によって、キャッチコピーは変わってきますので、自社が採用したい人材要件から「こういう人に来てほしい」という「明確な1人」を思い描き、その人の心に響きそうなメッセージは何か?を考えてみましょう。

2021年度の新卒採用から、いくつかの企業を例にみてみましょう。

たとえば、本田技研工業株式会社では、「どうなるかじゃない、どうするかだ。」というキャッチコピーを使っています。このメッセージは、何か課題に直面したときに、誰かがその答えや解決策を教えてくれるのを待つのではなく、自分で「どうすればいいのか?」を考えられる主体性を持った学生に来てほしいという意図が感じられます。

「どうするかを自分で考えたい」という主体的な学生にとってみれば、このキャッチコピーからは「主体的であることが求められている」「この企業ならそれを生かすことができる」と感じられ、興味をそそられるのではないでしょうか。

2.客観的な自社の強みや魅力をアピールする

キャッチコピーには、大きく「こういう人に来てほしい」を一言でまとめるパターンと、企業の魅力を一言でまとめるパターンがあります。知名度がそれほど高くない中小企業では、後者のパターンで採用キャッチコピーをつくるのも有効な方法です。

企業の魅力を一言でまとめる場合には、ぜひ、社内の新入社員や中途入社の社員に「就職(転職)活動をしている時に、他の企業に対して何が魅力だったのか」「どう見えていたのか」「どんな企業と迷ったのか」をヒアリングしてみてください。

何に惹かれて、他社とどんな理由で迷って、最終的に決めた要因は何か?など深堀してみると、「これだ!」というようなアピールポイントが見えてくるでしょう。

3.わかりやすい言葉にまとめる

いずれのパターンであっても、伝えたいことがまとまってきたら、「わかりやすく」「目につきやすい」を考慮しながらキャッチコピーをつくっていきましょう。最近ではSNSで拡散することも考えて、ハッシュタグのつけやすさ、つぶやきやすさ、キャッチーな響き、面白い語呂なども踏まえたキャッチコピーがつくれるとよりよいのですが、最初からなかなかうまくはいかないものです。

まずは「わかりやすい」ということを最重要項目として考え、つくってみてください。最低でも10個は案を出し、そこから選んだり、ブラッシュアップするとよりよいものができていきます。つい、いろいろと伝えてしまいたくなってしまうものですが、最も伝えたい事を学生が理解しやすく魅力を感じるような言葉で「コレ!」という文章ができるまでブラッシュアップするようにしてください。

採用キャッチコピーは、学生にとっては企業との最初の接点で、会社のイメージを印象づけるものになります。とはいえ、いきなりすばらしいキャッチコピーが生まれるわけではありませんので、まずは「学生にわかりやすく」ということを大切に、つくってみましょう。

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